化学的性質

①無色・無臭・無毒の不活性ガス。
②空気の主要な成分であって空気中に約78.1%含まれており、通常不活性ガスとして用いられている。
③高温高圧では触媒上で水素と反応してアンモニアとなる。また高温では酸素と反応して酸化窒素となる。このため空気で燃料を燃焼させると、その高温のため空気中の窒素が酸素と反応し酸化窒素(NOx)を発生する。
④水、有機溶媒にわずかに溶ける。
⑤マグネシウム・カルシウム及びリチウムと反応してそれぞれの窒化物(Mg3N2・Ca3N2・LiaN)を作る。
⑥炭化カルシウムとは高温で反応し、石灰窒素(カルシウムシアナミド・CaCN2)になる。
⑦金属腐食性が無いため、ほとんどの金属が使用可能。但し液化窒素の場合、低温脆性の無い材料を使用する必要がある。プラスチック・ゴムなどほとんどの材料が使用可能である。

取扱上の注意環境安全対策

①不燃性ガスなので火災の危険性は無い。しかし容器が火災にさらされると危険な状態になる。
周辺の火を消し、できるだけ遠くから噴霧注水して容器を冷却する。
②液化窒素が皮膚にふれると凍傷を起こすので皮手袋を着用する。
③配管内に液化ガスの状態で封じ込めてはならない。(いわゆる液封状態)後に気化して高い圧力となり配管等を破壊させるおそれがある。